コウモリの活動時期はいつ?
日本には30種類以上のコウモリが生息しており、それぞれの生態は異なります。しかし、民家の屋根裏や軒下に巣を作ることが多いのは、アブラコウモリ(イエコウモリ)です。このコウモリは都市部や住宅街でも頻繁に見かけられ、夜になると活動を始めます。
ここでは、アブラコウモリの主な活動時期について詳しく解説します。
活動期間は春~秋
コウモリが最も活発に活動するのは、春から秋にかけての時期です。冬眠から目覚めたコウモリは、春になると餌を求めて活動を再開します。
特に7~8月ごろは繁殖期のピークで、餌を探して頻繁に飛び回るようになります。8月半ばには子どものコウモリも飛べるようになり、親子そろって活発に動き回る姿は、巣の周辺で頻繁に目撃されるようになります。
冬になると冬眠する
コウモリは11~3月ごろまで冬眠し、寒さと食料不足を乗り切ります。冬になると気温が下がり、昆虫などの餌が激減するため、コウモリは体力を温存するよう冬眠に入るのです。
気温が15℃を下回ると冬眠が始まり、屋根裏や壁の隙間、洞窟など比較的暖かく安全な場所で静かに過ごします。一方で、15℃を超える暖かい日が続くと冬眠から目覚め、餌を探して活動を再開します。冬でも暖かい日があると、コウモリが飛び回る姿を見かけることがあるでしょう。
コウモリの主な活動時間
コウモリは、主に夕方から夜間にかけて活動します。日が沈むと巣から飛び立ち、餌となる昆虫を求めて飛び回ります。下記は、コウモリの活動時間帯ごとの主な動きです。
時間帯 | コウモリの活動内容 |
朝(5時~7時) | 日の出前に巣に戻る |
昼(8時~17時) | 巣の中で休息する |
夕方(17時~19時) | 巣を出て餌を探し始める |
夜(19時~23時) | 餌を食べたり水を飲んだりして活動する |
深夜(23時~5時) | 巣に帰る前にもう一度餌を探す |
春から秋にかけては、日没前や日の出前にも活動します。これは、冬眠明けの4月ごろにはエネルギー不足を補う必要があり、9月ごろには冬眠に備えて栄養を蓄える時期だからです。
活動時期 | 具体的な期間 |
日没前 | 4~9月ごろ |
日の出前 | 6~9月ごろ |
夏はコウモリにとって出産・育児の時期でもあり、親コウモリは子どもの成長のためにエネルギーを多く消費します。そのため、朝夕の活動がより活発になる傾向です。
コウモリの侵入を防ぐためにできること
コウモリはわずかな隙間からでも侵入し、屋根裏や壁の隙間に巣を作ります。一度棲みつくとフン害や異臭、寄生虫の発生などの被害を引き起こすため、早めの対策が必要です。ここでは、コウモリの侵入を防ぐ方法を紹介します。
侵入経路を塞ぐ
コウモリの被害を防ぐもっとも効果的な方法は、侵入口を徹底的に塞ぐことです。コウモリが侵入しやすい場所を下記にまとめました。
・屋根や壁の隙間
・通気口
・換気扇
・エアコン室外機の配管部分の隙間
・窓やドアの隙間
コウモリは、わずか1cm程度の小さな隙間からでも侵入可能なため、見落としがちな高所や狭い部分までしっかり確認することが大切です。壁や屋根の隙間は補修パテで塞ぎ、通気口などは金網を張って侵入を防ぎましょう。
忌避剤を設置する
コウモリの侵入を防ぐ方法のひとつとして、忌避剤の設置が効果的です。専用のトレーにジェルタイプの忌避剤を入れておけば、コウモリは近寄りにくくなります。
ジェルタイプの忌避剤は、約1年間持続するため、定期的に交換する手間が少ないのも魅力です。設置場所は、屋根裏や換気口、壁の隙間など、コウモリが侵入しやすいポイントを重点的に狙うことで、より高い効果が期待できます。
超音波装置を設置する
コウモリの侵入を防ぐためには、超音波発生器の設置も有効です。コウモリは超音波を使って周囲の状況を把握しながら行動しますが、人工的に他の超音波を発生させると、コウモリの感覚が狂い、近寄らなくなるのです。
超音波発生器は、屋根裏や軒下、通気口付近など、コウモリが侵入しやすい場所に設置します。ただし、コウモリは自分の超音波の周波数を変動させる能力があるため、最初は効果があっても時間が経つと慣れてしまい、再び寄りつく可能性もあります。長期的な対策としては、他の手段と併用することが必要でしょう。
定期的に点検と清掃を行う
コウモリの再侵入を防ぐためには、定期的な点検と清掃が欠かせません。特に、屋根の隙間や軒下、通気口など、過去に被害があった場所は重点的に確認することが重要です。
小さな隙間が新たにできていないか、忌避剤や超音波装置が正しく機能しているかなどをチェックしましょう。また、フンや汚れを放置すると再びコウモリが寄ってくる原因になるため、見つけ次第すぐに清掃することも大切です。
虫の数を減らす
コウモリは、主に虫を餌としているため、周囲の虫の数を減らすことも効果的な対策になります。玄関や外灯などには、虫が集まりにくいタイプのライトに交換するのがおすすめです。
また、屋外に置いたゴミや生ごみなどはしっかりと密閉し、虫が発生しにくい環境を整えましょう。
【注意】コウモリの駆除を一般人が行うのは危険
コウモリは、取り扱いに注意が必要な動物で、自力での駆除を試みると、健康被害や法的なトラブルにつながるおそれがあります。ここでは、一般人が駆除を行う際のリスクについて解説します。
ノミ・ダニや病原体によるリスク
コウモリの駆除を自分で行う際に注意すべきなのが、ノミやダニなどの寄生虫による健康被害です。コウモリの体表には多くの寄生虫が付着しており、駆除作業中にそれらが人やペットに移る可能性があります。
寄生虫に刺されると、かゆみや発疹といった皮膚症状が現れることがあり、場合によってはアレルギー反応や全身の不調を引き起こすおそれもあるのです。
さらに、コウモリは病原体を保有していることもあり、不用意に接触すると感染症のリスクが伴います。こうした衛生面での危険性を考慮すると、専門知識や装備のない一般人がコウモリの駆除を行うのは非常に危険なのです。
鳥獣保護管理法のリスク
コウモリは「鳥獣保護管理法」の保護対象とされているため、無許可での駆除や捕獲は法律違反になります。この法律では、野生動物の命や生態系を守るため、適切な手続きのもとでのみ対処が許可されています。下記が主なルールです。
・個人が勝手に捕まえたり殺したりする行為は禁止されている
・駆除や捕獲を行う場合は、自治体(都道府県)から正式な許可を得なければならない
・許可を受けた場合も、指定された方法や条件を遵守する必要がある
これらの規定に違反すると、1年以下の懲役または、100万円以下の罰金が科せられる可能性があります。法律の存在を知らずに駆除を試みると、思わぬトラブルにつながるため注意が必要です。
コウモリを駆除するなら防除研究所にご相談ください
コウモリの被害に確実に対処したい場合は、専門の業者に相談することをおすすめします。
「防除研究所」は、年間約3,000件もの施工実績を持ち、信頼性の高い対応を行っています。被害状況の確認から侵入経路の特定、再発防止まで一貫したサポートが受けられるのが強みです。
施工後には写真や動画を用いた効果測定の報告も行うため、駆除の結果がしっかり確認できるのも安心です。最長5年間の保証(※)もついており、万が一の再発にも対応しています。コウモリの被害でお悩みの方は、まずは防除研究所へご相談ください。
※別の箇所で害獣が発生した場合は、別途費用がかかる可能性があります。詳しくは担当者にご相談ください。
まとめ
コウモリは、春から秋にかけて活発に活動し、住宅への侵入被害が増える時期です。自力での駆除には健康面や法的リスクがともなうため、無理をせず専門業者への依頼を検討しましょう。確実な駆除と再発防止のためにも、信頼できる業者に相談することが大切です。
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