野生のイタチが増えてる?イタチの被害に遭わない方法とは

近所で野生のイタチらしき動物を見かけると、被害を受けるのではないかと心配になるでしょう。実害が出る前に対策を講じておくことが大切です。ただ、具体的にどのような対策が効果的なのかわからない方も多いかもしれません。今回は、野生のイタチがもたらす被害や被害に遭わない方法について、イタチの種類や増えている背景とあわせて解説します。


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野生のイタチの種類

日本に生息する野生のイタチはニホンイタチとシベリアイタチの2種類です。では、それぞれのイタチについて、特徴や見分け方を見ていきましょう。

ニホンイタチ

ニホンイタチは中型のイタチで、体長が約30~40cmで尾長が約15~20cmあります。本州から四国、九州にかけて広く分布している日本固有種です。

顔は白っぽく、毛色は茶褐色から黄褐色です。主に森林や里山などに生息していますが、住宅地周辺にいることもあります。夜行性で単独行動を好むのも特徴です。雑食性のため、小動物や鳥、昆虫などから果実まで食べます。

シベリアイタチ

シベリアイタチはニホンイタチよりも大型で、体長が約35~50cmで尾長が約20~25cmあります。北海道を中心に分布していますが、本州北部にも生息している外来種です。毛色は濃い茶色から黒褐色で、寒冷地に適した厚い毛皮を持っています。

生息している場所は、主に河川や湖沼周辺などです。魚類や水辺の小動物などを主食としています。

野生のイタチが増えている背景

一昔前までは野生のイタチを見かけることがなかったものの、最近になって見かけるようになったと感じている方も多いかもしれません。

野生のイタチを見かける機会が増えたのは、都市開発が関係しています。これまでイタチが生息していた森林などの自然環境が減少したことが主な原因です。棲む場所を失ったイタチが人間の生活圏に進出しているため、見かける機会も増えました。

そのほか、地球温暖化の影響でイタチの生息可能地域が拡大していることや、天敵となる大型肉食動物の減少なども原因のひとつです。

イタチは適応能力が高く、さまざまな場所で生活できます。一方で、人間の居住地には、生ゴミやペットフードなどの豊富な食料源があり、イタチにとって魅力的です。その上、イタチは年に2回出産が可能なため、イタチの数が増加しています。

野生のイタチがもたらす被害

野生のイタチが家屋に棲みついてしまった場合に、どのような被害があるのか見ていきましょう。

糞尿被害

イタチが家屋に棲みついていると、屋根裏や床下に大量の糞尿を残すため、次第に溜まっていきます。そして、イタチの糞尿のニオイは非常に強烈です。住宅内にイタチの糞尿のニオイが充満し、住環境の悪化が懸念されます。

さらに、イタチの糞尿によって天井や壁に汚れやシミができてしまうのもよくある被害です。見た目が汚くなるだけでなく、衛生状態も悪化し、ノミやダニの発生源になってしまいます。清掃や消毒にかかる費用も高額になる可能性があります。

健康被害

野生のイタチは病原菌や寄生虫を持っている可能性があります。家屋に棲みつくと病原菌や寄生虫が住宅内に撒き散らされ、免疫力が弱い方は感染してしまうリスクがあるため注意が必要です。イタチの身体にはダニやノミが付着していることも多く、アレルギー症状を引き起こすこともあります。

また、糞尿から発せられる強烈なニオイの原因は主にアンモニアです。吸い込んでしまうと呼吸器への悪影響が懸念されます。他に、イタチが棲みついていることによる精神的ストレスや睡眠不足などもよくある健康被害のひとつです。

家屋への被害

イタチは巣作りのために断熱材を破損することがあります。住宅の壁の中には電気配線が張り巡らされていますが、イタチが棲みついているとかじられる可能性もあるため注意が必要です。漏電や火災のリスクにつながります。

天井や壁に穴を開けられたり、屋根瓦が壊されたりするなどの被害も多くみられます。雨漏りの原因になりやすく、建物の資産価値も低下してしまいます。

食べ物・農作物への被害

家庭菜園をしている場合には、野菜や果物を食べられることもあります。野生のイタチは食べ物を求めて家屋に侵入するため、生ゴミも荒らされやすく、ペットを飼っている家庭ならペットフードも狙われます。

農家の場合には、農作物や家畜への被害も深刻です。農作物が食い荒らされて大規模な食害が発生することもあり、さらに貯蔵食品への被害も報告されています。鶏小屋に侵入されて鶏が襲撃される例もあり、被害の内容は多種多様です。

野生イタチの被害に遭わないようにするための方法

野生のイタチの被害に遭わないようにするためには、どうすれば良いのか見ていきましょう。

侵入経路を塞ぐ

野生のイタチの侵入経路を物理的に塞いでしまえば、家屋に侵入できなくなります。屋根裏や床下の隙間などを侵入経路とするケースが多いため、ひとつずつ塞ぎましょう。金網やパンチングメタルなどを使用すると封鎖できます。

通気口も侵入経路にされることが多いため防鳥ネットや専用カバーなどを設置しましょう。

また、庭に樹木を植えている家庭の場合には、樹木が屋根に接触していると、樹木を経由して屋根から侵入されることもあります。そのため、樹木が屋根に接触しないように剪定しておきましょう。

外壁にひび割れや穴がある場合の補修も必要です。煙突や換気扇の開口部などもチェックしておきましょう。

食べ物を外に放置しない

食べ物のニオイを嗅ぎつけて野生のイタチが侵入してくるため、ニオイが漏れないように生ゴミは密閉容器に入れて保管しましょう。ペットフードを外に出しっぱなしにするのも避けるのが無難です。鳥の餌台の管理も徹底しておく必要があります。

農家や家庭菜園をしている家庭では、果実が落ちていないかこまめにチェックし、見つけたら回収しておきましょう。

庭でバーベキューをした場合にも、食べ残しを放置せず、すぐに片付けておくことが大切です。

草むらや木の手入れをする

庭に草が多く生えて荒れていると、野生のイタチにとっては隠れやすい環境です。庭の草刈りや低木の剪定を定期的に行い、野生のイタチが隠れられる場所を減らしましょう。藪や茂みなども整理すれば、イタチが潜伏しにくくなります。

庭に不要なものを放置しておくのも良くありません。使用していない物置は撤去し、廃材なども片付けておきましょう。

庭の見通しを良くすれば、監視しやすくなり、野生のイタチにとっては近づきにくい環境になるでしょう。

野生イタチによる被害に遭った場合は防除研究所にお任せください

イタチは鳥獣保護法により保護されている動物です。野生のイタチが棲みついてしまって被害が生じていても、許可なしで駆除はできません。

また、駆除の許可を得るには狩猟期間内でなければならず、メスのイタチについては狩猟期間内でも駆除は禁止されています。

そのような事情から、素人が許可を得て駆除するのは多大な労力が必要で現実的には難しいでしょう。野生のイタチが棲みついてしまったなら、専門業者に駆除を依頼するのがおすすめです。

防除研究所では、年間約3,000件の施工実績を誇り、豊富な経験に基づいた対応が可能です。駆除後には写真や動画を用いた効果測定の報告も行っており、再発防止にも力を入れています。

万が一再発しても心配はありません。最長5年間(※)の保証が付いており、追加料金は発生せず再施工を依頼できます。野生のイタチが棲みついて困っている方はぜひお問い合わせください。

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※別の箇所で害獣が発生した場合は、別途費用をいただく場合もあります。詳しくは駆除の担当者にご相談ください。

以下は、実際に防除研究所が対応した駆除の事例です。

■被害状況

屋根裏に物音、糞尿のシミが数日前から気になっている。
夜中になると天井裏をなにかの動物が走り回っているようで騒音で起きることもある。

■施工内容

屋根裏でカメラを設置し、動物の特定、侵入経路、被害状況などの確認。
まずは対象動物を捕獲し、消毒を行った後、侵入経路を塞ぐ。

「屋根裏から物音がするし天井にシミが出ているから、一度見てほしい」というご依頼です。カメラを用いた入念な調査の結果、イタチが侵入していることがわかりました。

イタチの習性に合わせて捕獲器を設置し、無事に捕獲した後は被害箇所を中心に家屋の消毒、侵入経路を塞いで再発予防を行いました。

■Before

【動画】イタチが天井裏にいる様子

設置したカメラには、イタチがその特徴的な長い胴体で屋根裏を動き回る様子が映っています。

■After


【動画】イタチ捕獲

捕獲器にかかったイタチは可愛らしい外見をしているものの、こちらを威嚇したり動き回ったりと時折獰猛な様子を見せます。


【動画】捕獲されたイタチ

まとめ

野生のイタチは都市開発や地球温暖化などの影響で以前よりも増加しており、人間の生活圏にも進出しています。野生のイタチが家屋に侵入し棲みつくこともあり、糞尿被害や健康被害、家屋への被害などが深刻です。農家では農作物や家畜への被害も出ています。

侵入経路の遮断や食べ物の適切な管理、庭の手入れの強化などが被害防止の対策として効果的です。すでに棲みつかれている場合には素人が自分で対応するのは難しいため、専門業者へ依頼しましょう。