アライグマとレッサーパンダの違い
レッサーパンダとアライグマは、姿が似ているためひと目では区別しにくい動物です。ここでは、外見や食性、法的な取り扱いという3つの観点から、両者の違いを解説します。
外見の特徴が異なる
レッサーパンダとアライグマは、体毛の色や顔つき、しっぽの模様にそれぞれ特徴的な違いがあります。
体毛
アライグマの体毛は、灰色から明るい茶褐色をしているのが特徴です。
一方、レッサーパンダの体毛は鮮やかな濃い栗色、いわゆる赤みがかった茶色をしており、ぱっと見ただけでも印象が大きく異なります。
顔つき
顔つきにも明確な違いがあります。アライグマには、眉間から鼻先にかけて黒い帯状のマスク模様があり、加えて長い白いひげが生えています。
これに対してレッサーパンダは、目の上に白い毛が生えており、それがまるで眉毛のように見える点が特徴です。
しっぽ
しっぽについては、どちらも縞模様が入っている点は共通していますが、模様の色合いや太さが異なります。
アライグマのしっぽには灰色と黒の縞が4~10本ほど入っているのに対し、レッサーパンダのしっぽは白や薄茶色の縞が入った、太く長い形状をしています。
食性・行動パターンが異なる
外見だけでなく、普段の食生活や活動する時間帯にも、アライグマとレッサーパンダには大きな違いがあります。
食性
アライグマは、カエルや昆虫から農作物、生ごみに至るまで何でも口にする、非常に旺盛な雑食性の動物です。
一方でレッサーパンダはササや竹、タケノコを主食としており、草食寄りの雑食性という特徴を持っています。
行動パターン
行動パターンにも違いが見られます。
アライグマは夜行性で、地上を中心に活発に動き回ります。成長すると気性が荒く攻撃的になりやすい上、器用な5本の指で物をつかめる点も見逃せない特徴です。
これに対してレッサーパンダは昼行性で、樹上での生活を好む傾向があります。
法的地位・保全状況が異なる
アライグマとレッサーパンダは、法律上の扱いや保全の状況という点でも対照的な存在です。
アライグマは北アメリカ原産の外来種で、日本国内では野生化して全国に定着しています。生態系や生活環境に深刻な被害を及ぼすことから「特定外来生物」に指定されており、外来生物法によって無許可での飼育や運搬、輸入が厳しく制限されています。
一方のレッサーパンダは、日本の野生下には生息していません。IUCNのレッドリストでは絶滅危惧種に指定されており、ワシントン条約によって個人での飼育やペット目的での輸入が禁止されています。
アライグマが棲みつくことによるリスク
アライグマが人家やその周辺に棲みつくと、日常生活や身体の健康、さらには周辺の自然環境にまでさまざまな影響が及びます。ここでは、代表的な3つのリスクについて解説します。
建物を損傷させる
アライグマは高い運動能力と器用な前足を活かし、人家の屋根裏や天井裏に侵入して巣を作ることがあります。糞尿が染み込むと強烈な悪臭を放つだけでなく、木材が腐食、劣化して建物の構造強度が低下し、天井のシミや破損、高額な修復費用を招く原因にもなりかねません。
また、好奇心から室内の家財を壊してしまうこともあります。さらに、電気配線や通信ケーブルをかじる習性もあり、漏電による火災という命に関わる重大な二次災害を引き起こすリスクも軽視できません。
感染症・寄生虫を媒介する
野生のアライグマは、多くの病原体や寄生虫を保有していることが知られています。特に深刻なのが、フンを介して感染する人獣共通感染症の「アライグマ回虫症」です。フンで汚染された土などに触れ、卵が口から体内に入ると、幼虫が中枢神経に侵入して脳炎を引き起こし、致死的な脳障害をもたらすおそれがあります。
そのほか、ヒゼンダニを媒介して人に激しいかゆみを伴う「疥癬」を引き起こすことや、驚かせて噛まれたり引っかかれたりした場合には、発症すると「狂犬病」などのリスクも生じます。
日本では、国内のアライグマから狂犬病が確認された報告は現時点でありません。ただし予防の観点から、噛まれたり引っかかれたりしないよう注意が必要です。
農作物・生態系に被害を与える
雑食性のアライグマは、収穫前のスイカやトウモロコシ、ブドウといった野菜や果実、稲の苗まで広範囲に荒らしてしまいます。農林水産省の調査によると、2022年度の農業被害額は5億円にのぼりました。
出典:農林水産省「全国の野生鳥獣による農作物被害状況について(令和4年度)」
また、池で飼育しているコイや金魚などが捕食される被害も報告されています。
国内には天敵がいないため個体数は急速に増加しており、カエルや昆虫、小鳥の卵などを捕食することで、それらの生息数を減少させてしまいます。生態系の上位捕食者として在来種の縄張りを奪い、追い出してしまうなど、「侵略的外来種」として深刻な影響を及ぼしている点も見過ごせません。
アライグマへの対処法
アライグマに遭遇したり、住宅への侵入が疑われたりした場合には、正しい対処法を知っておくことが大切です。ここでは、3つの観点から具体的な対処法を解説します。
遭遇時の安全確保とNG行動
アライグマを見かけた際は、見た目の愛らしさに惑わされず、まず身の安全を確保することを最優先しましょう。興奮させると鋭い牙や爪で襲いかかってくる危険があるため、大声を出したりライトを当てたりして刺激せず、3~5m以上の距離を保つことが重要です。
自分で捕獲しようとしたり、棒などを使って無理に追い払おうとしたりする行為は極めて危険なので避けてください。
なお、野生のアライグマを無許可で捕獲したり殺傷したりすることは、鳥獣保護管理法などの法律で禁止されています。餌をあげる行為も、アライグマを周囲に定着させる原因になるため、絶対に控えてください。
自分でできる予防策と忌避対策
アライグマの侵入を未然に防ぎ、被害を抑えるために効果的な方法の一つが、侵入経路を物理的に封鎖することです。
アライグマは体が非常に柔軟で、わずか10cm程度の隙間があれば容易に通り抜けてしまいます。
屋根の隙間や通風口、基礎部分のつなぎ目などを点検し、アライグマが外出しているタイミングを見計らって、金網や金属板といった丈夫な材料でしっかりと塞ぎましょう。
嫌がるニオイで近づけないようにする忌避剤も一時的には有効ですが、慣れると効果が薄れてしまうため、必ず物理的な封鎖とセットで行う必要があります。あわせて、餌場となる生ごみやペットフードを屋外に放置しないことも心がけてください。
自治体や専門駆除業者への連携
敷地内でアライグマを発見した場合や、すでに被害が出ている場合は、自治体や専門の駆除業者へ速やかに相談することをおすすめします。
地域の自治体、例えば市役所の環境課などに相談すると、対処に関するアドバイスに加えて、捕獲器の貸し出しや駆除費用の一部補助を受けられる場合があります。
特に屋根裏などに棲み着いてしまっている場合は、安全な追い出しや強固な侵入口の封鎖に加え、感染症や家財の腐食を防ぐための徹底したフン尿の清掃・消毒が欠かせません。こうした対応は、専門の駆除業者に依頼するのが望ましいです。
アライグマの駆除なら防除研究所にご相談ください
屋根裏にアライグマが棲みついたかもしれない、アライグマによる被害に悩まされているという方は、ぜひ防除研究所までお問い合わせください。
防除研究所では殺傷によって対処するのではなく、状況に合わせて害獣を寄せ付けない空間づくりを重視しています。状況把握のための調査や見積もりは無料で、確定後に追加費用が発生することはなく、無理な勧誘も一切ありません。
施工内容に応じて最長5年間(※)の保証が付いており、期間内に同じ箇所で被害が再発した場合は無償で再施工いたします。
※別の箇所で害獣が発生した場合は、別途費用をいただく場合もあります。詳しくは担当者にご相談ください。
まとめ
レッサーパンダとアライグマは、体毛の色や顔つき、しっぽの模様といった外見のほか、食性や活動する時間帯、法律上の扱いなど、さまざまな点で異なる動物です。もし自宅周辺でアライグマらしき動物を見かけたら、刺激せずに距離を保ち、侵入経路の封鎖や忌避剤の活用といった対策を講じましょう。すでに屋根裏などに棲みつかれてしまった場合や被害が大きい場合は、無理に自分で対処しようとせず、自治体や専門の駆除業者に相談し、安全に問題の解決を図りましょう。



